毎年多くの人々が毒蛇の咬傷による被害を受け、重症化した場合の有効な治療法の開発が求められています。ヘビ毒の発現機序の一つに内皮細胞の血管の破壊が挙げられ、有効な治療法を開発するためには、生体に近いモデルでヘビ毒の発現機序のメカニズムを安定的かつ定量的に調べることが重要です。
Organ-on-a-chipは、微小流体技術を用いて生体組織や臓器の複雑な生理学的機能を生体に近いモデルで再現することが可能なデバイスです。従来の動物実験や２Ｄ細胞培養よりも生理学的に関連性の高いモデルで調べることができ、毒性の評価や薬物の効果、新しい治療法の開発に利用されています。
本アプリケーションノートは、Spark Cytoマルチモードプレートリーダーのマルチプレックス測定とOrgan-on-a-chipを組み合わせることで、ヘビ毒による血管外漏出および細胞死の誘導、血管構造の完全性の喪失作用を同時に調べることが可能と説明しています。Spark Cytoのハイスループットな蛍光測定機能とイメージングモジュールは、ヘビ毒の異なる毒性パータンを同定することができ、ヘビ毒の発現機序のメカニズムを解明するうえで有用です。
このような方にお勧め
・毒性の発現機序を生体に近いモデルで評価したい方
・化学物質や環境毒素の影響を評価したい方
・薬剤の毒性評価において薬物の効果や安全性を早期に評価したい方
【関連資料】